元力士の永尾明光さんと、奥様の光子さんが切り盛りする「ちゃんこ一品料理 力」。力士を引退する際、親方から「お前のちゃんこはうまい。将来はちゃんこ屋をやってみてはどうだ」と背中を押され、調理師免許を取得。30歳で店を構えてから、今年で44年を迎えます。
名物は、穴水の海の幸をふんだんに盛り込んだちゃんこ鍋や、その日に水揚げされた魚介を使った一品料理。暑い夏でも、一番人気はちゃんこ鍋です。

地元の常連に加え、遠方からの観光客にも長く愛されてきました。さらに2024年にはテレビドラマ「孤独のグルメ」にも登場。以来、台湾からも続々と客が訪れるようになったといい、「謝々って言いながら頑張ってますよ」と茶目っ気たっぷりに話してくれました。
また、地元とのつながりも大切にしている永尾夫妻。穴水の食を盛り上げる最大のイベント「まいもん祭り」には初年度から加盟し、現在は季節ごとにサザエや牡蠣を主役に据えたフルコースを手がけています。言葉の端々には、料理人としての矜持や誠実さ、そして人としての温かみがにじんでいました。

写真撮影の際には「妻と肩を組みましょうか？」と明光さんが冗談めかすと、光子さんが「ふふふ」と笑う場面も。若い頃におふたりが軽井沢でテニスデートをした思い出話も聞かせていただきました。

ちゃんこ一品料理　力（りき）のサイトはこちら