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宰川壽之さん NPO法人 南風屋(ハイヤ)
熊本県天草市

宰川壽之さん

宰川壽之さん NPO法人 南風屋(ハイヤ)
熊本県天草市

天草市河浦町、﨑津教会のすぐそばで土産店「南風屋(ハイヤ)」を営む宰川さん。85歳の今も変わらず店に立ち、訪れる人を迎えています。天草市に生まれ育ち、﨑津に暮らして60年が経ちました。

65歳からの5年間は、富津地区振興会の会長として活動し、地域起こしに力を注いできました。とくに、﨑津集落の世界遺産に登録する取り組みでは、1年に130回を超える会議に出席し、夜は近隣住民のもとを一軒一軒まわり、丁寧に対話を重ねたといいます。その努力が実を結び、2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として﨑津集落が世界文化遺産に登録されました。

また、宰川さんは食の継承にも熱心に取り組んできました。約200年前に琉球王国から伝わったとされる「杉ようかん」のレシピを復活させ再び地域に根付かせました。宣教師が孤児たちに作っていたじゃが芋のスープ「せんだごじゅい」も、地域のシニア世代の知恵を借りて復活。またポルトガルの神父が植えたとされる「イチジク」の栽培にも取り組み、自らの手で育てた木は今や100本を超えるまでに増えました。

「イチジクは1582年に﨑津にやってきたと聞いています。昭和の時代にも地域の皆で各家で植えましたが、どれも3年ももたずに枯れてしまいました。だから平成の後期に私がまた挑戦をはじめたんです。安定して育っていますし、甘さにこだわり完熟してから収穫しています」と微笑みます。イチジクは夏の果実ですが、そのまま食べるだけでなくジャムや揚げパンにも加工され、季節を問わず食べられる﨑津の味として親しまれています。

→南風屋さんの公式ホームページはこちら

(宰川さんが育てる15年目のいちじくの木。太陽が当たり安く、管理も行き届くよう、横へ横へと枝が広がるように丁寧な剪定を繰り返してこのような形に)

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