すんきづくりに関わって50年。毎冬多くの人にすんきの漬け込み体験や指導を実施する、「すんき名人」の野口広子さん（第10回すんきコンクール）。「母の実家に行くと、不思議な味のお味噌汁が出てくるなと思った」というのが、野口さんのすんきにまつわる一番古い記憶。父親がすんきが苦手だったため、生まれ育ったご実家ではすんきをつくる習慣がなかったそうですが、母と帰省した時に食べていた思い出の味でした。木曽福島に嫁いでから、「ここの人たちがみんな楽しそうに話題にしながらつくるので、自分もつくってみたくなりました」とのこと。今やすんきの大ベテランであり、この楽しい食文化の伝道師的な存在です。