藤田健さん
奥久慈ファーム
茨城県大子町
藤田健さん
奥久慈ファーム
茨城県大子町
クレソン飴、金時草パウダー、乾燥菊芋チップス。ユニークな商品が事務所の棚に並ぶ、奥久慈ファーム。代表の藤田さんは御年84歳。「昔から、新しいものが好き」で、34年前に奥久慈の茶葉で紅茶を開発した、和紅茶の先駆者です。藤田さんはその更に8年前から日本でもいち早くクレソンの栽培や加工を手がけていましたが、クレソンを粉末加工するための低温除湿乾燥機(ヒートポンプ)を使って茶葉の水分を飛ばすことを思いつきました。そうすれば「スリランカのようなカラッとした気候で発酵させた茶葉を再現できるのでは」とのひらめきから、和紅茶開発は成功。製茶業が不振だった当時、摘んでも捨てている状態だった二番茶、三番茶に活路が見出されました。
藤田さんの畑に茂るクレソン。
「人生は勉強。信念さえあればやり遂げられる」と藤田さん。70歳を過ぎてから、茨城大学農学部と共同で菊芋の主成分であるイヌリンの研究や商品開発に取り組み、パウダーやチップスなどにして商品化。町内の耕作放棄地を引き取って作物を育て土壌を動かすことにも熱心に取り組んでいます。大子町の農産物をブランド化していきたいという夢を成し遂げるべく、信念を持って歩み続けます。