去る2024年2月4日、800°DEGREES南青山店（2024年5月6日閉店）にて、さとタボラ初のマルシェ&食事会が開催されました。今回テーマとなった地域は、山形県河北町。都内や首都圏の一般のお客様に加えて、現地からも地域商社やつくり手の皆さんが集まり、共にテーブルを囲みました。地域の食材を使ったメニューをおいしくいただくだけでなく、そのメニューを考案したシェフ、食材を作る生産者さん、その地域で暮らす人たちなど、今回のテーブルに関わる方々のお話を聞きながら、和気藹々と楽しい時間をお届けしたい。その結果、食事が一層おいしく感じられたり、生産地をより身近に感じられたりする、旅のようなひとときを提供できたら。…その第一歩として、今回のイベントを開催しました。

山形県河北町は、東西幅8kmほどの小さな町です。ちょうど最上川と寒河江川という二つの川が交わる肥沃な土壌にあり、月山の清らかな雪解け水をいち早く田んぼに取り入れられるため、おいしいつや姫の産地にも。また、イタリア野菜をはじめとした様々なものづくりが町ぐるみで行われ、想いをもつつくり手たちが集結しています。そんな山形県河北町の素晴らしい食材を、800°DEGREESのシェフが腕をかけてスペシャルコースに。そのメニューの一部は、イベントから約2週間、期間限定で提供されました。気になるメニューをご紹介しましょう！まずはフレッシュな絶品サラダ、窯焼きタルディーヴォのシーザーサラダ。

タルティーヴォとは、代表的なイタリア野菜でチコリの仲間です。山形県河北町の畑で採れたてを食べたシェフが、「このおいしさを、そのまま食卓へ届けたい」と考案した、丸ごとタルディーヴォの窯焼き。高温で一気に焼き上げることで、表面はパリパリ香ばしく、甘みの中のほろ苦さが引き立ち、フレッシュなみずみずしさは中にそのまま閉じ込められました。シェフが毎日手作りするこだわりのシーザードレッシングと、スモーキーなベーコンとの相性は抜群。

メインのピッツァは、千日和牛のローストビーフと ストラッチャテッラのピッツァ。

河北町が誇る、ブランド牛の「千日和牛」は、牛にかけてはヘンタイを自称するほど牛想いの兄弟が手がける極上の山形牛。それを贅沢にトッピング。脂身が口の中でとろける融点の低さ。その中にしっかり感じられる甘み。「千日和牛」はその名の通り、千日もの時をかけて丁寧に育てられます。今回のピッツァには、赤身らしい旨みのある内もも肉を低温調理で仕上げた、レアなローストビーフを贅沢にトッピング。同じくとろける口溶けのストラッチャテッラと、町内で採れた新鮮イタリア野菜を添えました。

ドリンクとデザートには、ラ・フランスとフロマージュブランソフトクリームと、ラ・フランスとローズマリーのレモネード。ソフトクリームには、河北町一を誇るラ・フランスづくりの達人と、その味に感動して移住・就農した世界唯一のラフランス専業農家（通称ラ・フランス王子）のお二人が手がけた果実を加工してトッピング！また、今年山形県を襲った強風により全体の３割近くが落果してしまったラ・フランスを購入し、フレッシュレモネードに添えてご提供しました。

以上のスペシャルメニューの他に、前菜やリゾットなど贅沢なお料理に、誰もが舌鼓を打ちました…。

さとタボラ運営チームはスライドで河北町を紹介。タルティーヴォなどを手がける農家の方も同席し、熱く語ってくださいました。「タルティーヴォって、実はこんなに大きくて、綺麗な形なんですよ。丸ごと売るとお値段が高くなってしまうので、小分けにされてしまうことが多いんですが、今日は皆さんに収穫したままのサイズと形を見ていただきたくて」。

食を介せば、初対面でも話が弾みます。「ぜひ河北町に遊びにきてください！小さな町の中にも、おすすめの場所がぎっしりありますから！」「本当に行ってみたくなりましたー！」

今回メニュー開発を担当したシェフは、実際に河北町を訪れて、生産者の皆さんにお会いした上でメニュー考案しました。最後に皆さんに一言ご挨拶。「豊かな土壌から生まれた、滋味豊かな食材を、ありのままに生かすことを追求しました」

河北町の宝のような食材は生産者の方と一緒にマルシェにもやって来て、帰りがけにお買い求めになる参加者の方も多数！会話も一層弾みます。

こうして盛況に幕を閉じたさとタボラの初イベント。食事をし、会話をしながら、現地の人と交流し、食材の背後にある土地のストーリーを楽しむ。そんな、ただただ楽しく豊かな時間となりました。次回のさとタボライベントのテーマとなる地域は、茨城県大子町。次回もまた、特徴的な食材と、想いを持ったたくさんのつくり手が登場する回となりそうです！
イベントのお知らせは、Newsページから

（完）