新茶と初鮎を、土地のストーリーと共に楽しむお茶会 イベントレポート 茨城県大子町編
2024.06.15

新茶と初鮎を、土地のストーリーと共に楽しむお茶会

新茶と初鮎を、土地のストーリーと共に楽しむお茶会

新茶と初鮎を、土地のストーリーと共に楽しむお茶会 イベントレポート 茨城県大子町編
2024.06.15

6月15日土曜日、横浜駅直結NEWoMan YOKOHAMAの「800°DEGREES ARTISAN PIZZERIA」にて、茨城県大子町をテーマとした「奥久慈茶の新茶と久慈川の今年最初の鮎を楽しむ会」を開催しました。茨城県大子町は、福島県と栃木県との県境に位置する山間の町。「北限の茶所」と呼ばれ、コクと甘みの強い奥久慈茶で有名です。山に囲まれた内陸の盆地ですが、県内で最も標高が高いエリアにあり、1日の中でも激しい寒暖差のある気候が特徴です。この寒暖差と久慈川の清らかな水が、お米の甘みや茶葉の厚みにつながり、豊かな食を育んでいます。

イベントで振る舞われるのは、そんな大子町の「旬」である新茶と初鮎を存分に楽しむスペシャルコース。参加者が集まり始める頃、薪火のオーブンに並べられた久慈川の初鮎は、じっくりこんがりと焼かれ、良い匂いを店内に漂わせていました。

今回のご参加いただいたのは、関東圏からお越しくださった25名のお客さま。ご家族連れ、お一人参加、ご夫婦やカップル、ご友人とさまざま。ご実家が大子町という方や、茨城県全域でビジネスを展開されている方、あらゆる食のイベントに参加されている食通のご夫妻、食のクリエイターやお茶のインストラクターの方など、大子町にゆかりのある方からそうでない方まで一同に会する、まさに一期一会の会となりました。「初めまして」が飛び交うテーブルを和ませるように最初に振る舞われた乾杯ドリンクは、カクテルのような水出し新茶とりんごのアイスティー。お茶もりんごももちろん大子町のものです。

乾杯ドリンクとのマリアージュが楽しめる最初の前菜は、アップルビネガーで〆めたマサバと大子町の湯葉などを使ったテリーヌ。実際に町を訪れたシェフ自らお料理をご紹介。カラフルで目にも嬉しい美しい一品に、各テーブルの会話も弾み始めます。

さとタボラの食事会では、現地をよく知る参加者によるトークをゆるく聴きながら、お料理を楽しむことができます。大子町に移住し、地域おこしに携わる石原さんが最初の語り手。「袋田の滝」をはじめとする大子町の豊かな自然や、厳しい寒暖差のある気候と付き合いながらものづくりに励む魅力的な生産者の皆さんについてご紹介いただきました。

現地のストーリーと共にいただくお料理は、また一味楽しみが増すようです。2品目は熟成ホタテのプレコット。ホタテの貝殻に盛られた白く美しいムースはお米からできています。弱冠25歳で数々のお米コンテストで受賞歴を持つ、大子町の農家のホープが手がけたお米を使用しています。

次のメインのお魚料理は、店内でじっくりと焼かれた鮎のグリルに、奥久慈茶のエスプレッソクリームのソースを添えたもの。池田シェフは、大子町で訪れたお茶の生産者さんに特別な淹れ方でふるまっていただいたお茶のエスプレッソに感動して、このソースができあがったというエピソードを披露してくれました。

茨城県久慈川の鮎釣りの解禁日は、毎年6月1日午前。この日の鮎は今年漁が解禁になってすぐ釣られたもの。大子町の釣りの名手が釣った鮎を一晩中沢水に浸し、内臓をきれいにする処理が丁寧にほどこされた一級品。

ディナーコースのハイライトは、ピッツァと奥久慈紅茶のペアリングです。味噌のクリームベースと絶妙な相性を楽しめる奥久慈しゃものコンフィは、りんごの木で炙って香りづけしたもの。大子町はりんご産地の南限でもあります。この日は現地のりんご農家さんとシェフが交渉していただいた間伐材が使われました。

今回のメニューにペアリングされた3種のお茶のドリンクは、株式会社TeaRoomの水野さんのプロデュース。水野さんは、普段は静岡県内でお茶栽培から加工までを手がけ、お茶を楽しむ時間そのものや文化的価値を発信・プロデュースしています。水野さん曰く、静岡茶とは一味異なる奥久慈茶の魅力は、茶葉の厚みやコク。単体でも味が濃くおいしいお茶を、今回のスペシャルメニューと相互に引き立てられるようなペアリングを検討するまでを語ってくださいました。

ピッツァとのペアリングは、「発酵ほうじ茶」。奥久慈茶の茎茶を焙煎したほうじ茶に、黒文字やジンジャー、麹菌発酵茶をブレンドし、スパイシーな香りとほのかな酸味が加えられています。ポットでのご提供も水野さん考案。お茶を注ぎ合い、ピザを取り分け、会場はすっかりお茶会の雰囲気に。

それぞれのビジネスのお話や世界各地でこれまで食べてきたおいしいものの話、または大子町にマラソンに行った話など、各テーブルではさまざまな話題が飛び交いました。お茶とおいしい料理が人と話題をつなげ、和気藹々とした会となりました。

次回のさとタボラは、長野県小海町がテーマ。高原野菜の栽培やチョウザメの養殖など、興味深いものづくりが繰り広げられている町です。次回もぜひお楽しみに。
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